私たち 特定非営利活動法人 Asia Lymphoma Network <アジア リンフォーマ ネットワーク>(以下ALN)は、日本を含むアジア地域でのリンパ系腫瘍 の研究・教育を行うことで、アジア地域の治療成績を改善し、地域の保健・医療・福祉を 増進し、国際協力・科学技術の振興を図ることを目的として、2018 年4 月に設立されました。
Lymphoma とはリンパ腫を意味し、リンパ腫はリンパ系腫瘍の1つです。リンパ系腫瘍には他に、リンパ性白血病(急性、慢性)や多発性骨髄腫などが含まれます。
リンパ系腫瘍の罹患患者数は、胃がんや大腸がん、肺がん、乳がんの患者さんほど多くはありませんが、種類(病型)が多く治療法が多岐にわたるのが特徴です。その中には稀な腫瘍もあり、このような腫瘍の情報は限られています。
また、病型には地域性があり、節外性NK/T 細胞リンパ腫のように欧米では稀ですが東アジアに多くみられるもの、逆に慢性リンパ性白血病のように欧米では最も多い血液腫瘍でありながら日本などの東アジアでは稀なものもあります。
アジア圏でのみ発症率が高い腫瘍では、研究者や研究開発費が不足しているために治療法がなく、苦しんでいる患者さんがおられます。この状況を打開するために、私たちはALN を立ち上げました。